4.南の馬出
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篠山城には馬出が北(大手)、東、南の三ヶ所にあって、北を除いて残存している。城門から外堀を渡るのは、普通の道路の感じだが、堀の水位を調節する役目とともに、敵に破壊されないようにと基礎から積み上げた「土橋」なのである。その前方に設けられ、堀に囲まれた石垣や土塁の上に塀をめぐらした比較的小さな区画(曲輪)が馬出であり、この城は三つとも角馬出であった。馬出は城門のさらに外を守る施設で、場内への出入りを複雑にするため、必ずこの入り口で確認を受けてから、土橋を経て城門に向かう仕組みになっているわけで、最初と最後のチェックポイントなのである。戦いが始まると、武将が敵状偵察をしたり、兵馬をここに集合させて、出撃する拠点にするのである。篠山城跡から南へ約3分歩いたところに南の馬出があり、一番規模が大きく、搦手(裏門)の防衛を重視したと思われる。幅約40メートルの堀に囲まれ、高さ約4メートルの土塁が残存し、水面下まで石垣を用いずに築かれた「土塁の馬出」であって、わが国で現存する唯一の貴重な遺構である。 「丹波篠山五十三次ガイド」より |
「南馬出の桜の巨姿」(玉置金司筆の水彩画)は安藤直紀撮影の写真をもとにしたもの(慶応年間か明治初年頃) |