| 篠山城ものがたり 23築城の特色の一つ犬走り |
篠山城の本丸、二の丸の石垣と内濠の間に犬走りと呼ばれる細長い通路があります。犬走りとは、建物や塀との間にある細長い空き地のことを言いますが、城郭には囲いとしてよりも、脆弱な地盤を補強する意味もありました。 特に篠山城の場合は、比較的地盤のしっかりした所に築城されていますが、工事が緊急性をもっていたのと、石垣工事と濠の掘削工事が別々であったため、より補強する意味から犬走りが設けられたといわれています。 愛媛県の今治城は、篠山城より9年早く、慶長5年(1600)藤堂高虎によって築城された海城ですが、地盤の弱い河口に造られているため、本丸、二の丸の石垣と濠の間には犬走りをめぐらしています。 また、郭の配置や石垣の形態が篠山城とよく似ており、特に南隅櫓付近の石垣の積み方は、篠山城の天守台付近の石垣の積み方とほとんど変わりません。 このように、今治城築城をお手本にしながら、藤堂高虎は篠山城築城の構想を練り、その技術、特色を取り入れたものの一つに犬走りをめぐらし、城をより賢固に造るということだったのかも知れません。 監修 大書院復元室 |