「口腔がん」のリスクは1日2回の歯磨きで3割減らせます

 今、日本では口腔がんになる人が30年前の約3倍に増えています。年間で7,000人が口腔がんになり、死亡する人も年間3,000人に達しています。このままで増加すると10年後には、1万2,000人が罹患することが見込まれています。アメリカなどでは、口腔がんの罹患率は高いのですが、国をあげて対策に取り組んでおり、死亡率は年々減少しています。しかし、日本では増加しているのです。また、高齢になるほど罹患率は高くなるのですが、20代、30代の患者も増えてきています。口腔がんの原因は、一番には口腔内の不衛生。次に、タバコとお酒です。特にタバコとお酒の同時摂取はリスクが高まります。タバコの中には、ニコチンやタールなどの発がん性物質が多く含まれ、直接口の粘膜を刺激するからです。最近、愛知県がんセンター研究所の報告で、1日2回歯磨きをする人は、1日1回しか歯磨きをしない人と比べて、口腔がん発症のリスクが3割低いという研究結果が出ました。口の中を清潔に保つことで、発がん性物質のひとつアセトアルデヒドをつくり出す細菌が除去されるためと考えられます。また、歯磨きを1回もしない人は、1日1回歯を磨く人の1.8倍口腔がんのリスクが高まることが分かりました。それだけではなく、日本人本来の和食から、食生活が欧米化したこと、ストレスの増加、急速な高齢化などさまざまな要因がありますが、自身でできることとしては、歯磨きで口の中を清潔に保つことが大切です。入れ歯を使用している方も、入れ歯をはずしてきれいに洗ってください。

口腔がんとは?

 口のなか全体を口腔といい、ここにできるがんを口腔がんといいます。舌がん、舌と歯ぐきの間にできる口腔底がん、歯肉がん、頬粘膜がん、上あごにできる硬口蓋がん、口唇がんがあります。歯肉がんは上顎にできる上歯肉がんと下顎にできる下歯肉がんがあります。日本では口腔がんの大部分が舌がんで、口腔底がん、歯肉がんの順で多くみられます。

このページの先頭へ戻る